■婚礼施設は減少している?
<表1>は10年前の2001年10月と2011年10月の『ゼクシィ』への広告出稿数を比較したものです。
・3業態の合計では約11%、ホテル・式場はなんと20%も減少しています。
<表1>
*一都三県のホテル・式場、レストラン
■婚礼施設は2倍以上に増加?
<表2>は2011年10月の『ゼクシィ net』への広告出稿数です。<表1>と比較します。
・10年前の合計参画数と比較し、会場数は2倍近くに増加している
ホテル・式場もレストランもともに2倍近く増加しています。婚礼事業が法的規制がなく比較的事業化しやすい特徴をもっていることや、WEBという低コストで集客できるメディアが定着したことなどが考えられます。
婚礼施設の数が2倍近くになったからといって、情報誌への参画数も2倍になったわけではありません。これは販促の主戦場が情報誌に限定しなくなったことを表しています。WEBだけで集客しようと考えている婚礼施設が情報誌に掲載されている数と同じ数だけ存在しているということが特徴的です。
<表2>
*一都三県のホテル・式場、レストラン
*10年前はまだ『ゼクシィ net』への参画数を集計していませんでしたので、10年前と比較することはできませんが、当時はまだ参画料金が必要な媒体ではなかったことは確かです。
■情報誌への販促費は1.7倍に増加?
<表3>は『ゼクシィ』への出稿ページ数の上位10会場を10年前と比較したものです。
・上位10会場の平均は2001年が8P、2011年が13.7Pと約1.7倍になっています。
情報誌への出稿が集客には重要であると考える婚礼施設が、今もたくさん存在することがわかります。ホテルはこの10年で上位10会場からは姿を消し、すべてが式場になっていることも印象的です。
<表3>
*一都三県のホテル・式場、レストラン
*いずれも10月発売号の集計
■婚礼市場とその販促媒体まとめ
・婚礼施設の数は10年前の2倍以上も存在している
・情報誌を活用して集客する婚礼施設は減少している
・情報誌への販促予算を拡大する婚礼施設は増加している
・WEB媒体だけで集客する婚礼施設はかなりの数が存在する
・カップルの選択肢は2倍以上に増加。婚礼施設の売上は分散
・カップルの情報入手経路は分散。婚礼施設の販促メディアも分散
WEBメディアだけの販促で成り立つ婚礼事業と、大量の情報誌活用+WEBメディアの販促が必要な婚礼事業の両方が存在しているということは、事業形態そのものが大きく異なるまったく違うビジネスが複数存在していると考えられます。
これこそが10年前と大きく異なる点だと考えます。
「どこで」「何を」「いくらで」提供するのかが明確でなければ、活用すべき販促メディアも決定できない時代になったのだと思います。
10年後の2021年はどのように変わっているのでしょうか?
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