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市場の変化と今後の婚礼業界
-1) 時代背景
具体的に何が原因で婚礼市場が変化しているのかは、披露宴を構成する招待客の変化を見ると理解できます。結婚式場の主な収益は披露宴の料理と飲物の売り上げです。その披露宴を構成する招待客の内訳は、「両家と親戚」「会社関係と取引先」「友人」の3グループに大別されます。この3つの状況は下記の通りです。
招待する親戚がいない -カップルの親世代が少子化の始まり
今のカップルの親世代が少子化の始まりです。出生率は過去40年間を見れば、1960年代後半をピークに下がり始めています(厚生労働省)。親の世代の兄弟が少なくなりはじめたのが60年代後半ということになります。ちなみにひとりっ子の私の娘達には今のところ親戚&いとこは存在しません。披露宴に招待したくとも呼ぶ人がいないという世代が今後増加して行きます。
上司や同僚、取引先を招待する必要性がない -組織への帰属意識の低下
『B-ing』の創刊から約20年。(もうすぐ休刊になりますが)転職が珍しくない環境になっています。今の時代、上司や取引先を披露宴へ招待しなくともその人の将来に大きく影響を及ぼすことはありません。課長以上を招待すべきか?部長以上でもOKか?下手に線引きするくらいなら会社関係は一人も招待しないと考える人が増えるというのも理解できる時代になりました。
招待する友達がいない -少子化の本格化
少子化は本格化しています。児童数や学生数も少なく小中学校の統廃合は進んでいます。大学さえも生き残りに苦しむ時代です。学生時代の体育会やサークル、同好会という友人の輪が小規模化しています。
-2) この時代に元気な企業や会場
変化する婚礼市場の中でも成長する企業や結婚式場は存在します。
特定分野では他の追随を許さない既存の企業や結婚式場
明治記念館、椿山荘、八芳園・・・
再開発や大きな資本を集めて特徴ある会場やサービスを展開する企業
リッツ、ペニンシュラ、コンラッドなどの外資ホテル
ワタベ、T&GN、ベストブライダル、モック、ラヴィス(旧ウェディングス)などの新興上場企業
今の時代に適合した全く新しい小規模事業モデルで新規参入する企業
BAU(ブレス・アス・オール)、ラヴィファクトリー(小さな結婚式)、スタジオアリス(スタジオ写真)・・・
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